19日、一般社団法人事業再生実務家協会に対し、事業再生ADRを申請、同日受理された。
　総合ブライダルサービス事業者で、ハワイやグアムなど海外挙式に注力し、1997年には株式上場を果たした。その後も、2004年に複合施設の目黒雅叙園（東京都）、2008年に多目的施設メルパルク（東京都、旧郵便貯金会館）を買収するなど積極的に事業拡大を進め、ピーク時の2010／3期には連結売上高520億8200万円を計上していた。
　しかし、以降は国内人口減少、少子高齢化等を背景に婚姻組数の減少が進み、業績面は下降線をたどるようになり、旧本社不動産など社有資産売却を進めて有利子負債の圧縮を図り、財務健全化を進めていた。
　こうした中、昨年2月から新型コロナウイルス感染拡大の影響で、結婚式の延期やキャンセルが相次ぎ、婚礼事業の急激な落ち込みから2020／12期は年商200億円台を割り込み、117億円の最終赤字を計上し、8億6300万円の債務超過に転落していたところ、経営再建の一環として今回の措置となった。
　なお、興和㈱（名古屋市中区、三輪芳弘社長、商社）からスポンサー支援を受け、第三者割当増資などを経て、同社の完全子会社となる予定。
　負債は、2020／12期B／Sによると268億6700万円。
　ただし、事業再生ADRの対象は金融機関のみである。