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FIBER 倒産統計繊維版

倒産統計繊維版詳細

2023年03月03日

2023年2月 倒産統計繊維版

 2023年(令和5年)2月の全国繊維業者の倒産(負債額1000万円以上=整理・内整理含む)は25件で、前月と同件数、前年同月比では3件(8.7%)増加した。
 負債額は56億7000万円で、前月比2億1400万円(3.6%)減、前年同月比30億2900万円(114.7%)増加した。
 負債額10億円超の大型倒産はラモナー㈱(香川県綾歌郡、タイツ類ほか製造、負債額12億3300万円)、丸松㈱(大阪市中央区、丸編ニットウエア製造、負債額11億7900万円)の2件。負債額5億円以上の倒産は発生せず、他は大半が少額倒産であることに変わりはないが、同1億円以上3億円未満の倒産が増えて負債総額を底上げする形となった。
 ラモナー㈱は70年近い業歴を誇り、本社及び国内外注工場の生産体制を整えて受注増加に対応し、全国に営業基盤を構築してピーク時の1990/8期には年商72億1773万円を計上していた。しかし、取引先の海外生産へのシフトが進んで減収基調となり、赤字決算を連発して2017/8期に財務は債務超過に転落。金融機関から借入金のリスケを受けるなどして凌いでいたが、コロナ禍でさらに業況が悪化して、事業継続を断念した。
 丸松㈱は明治期創業の老舗ニットウエアメーカーで、西日本を中心に生産子会社を設立して経営規模を拡大し、ピーク時の1991/9期には年商160億円に達し、国内有数のメーカーに成長した。その後は取引先の海外生産へのシフトなどから減収傾向となり、子会社清算・再編ほか業容縮小を余儀なくされ、カットソー主体に扱うOEM/ODMメーカーに転換した。しかし、子会社への貸付金が回収困難となり資金繰りが多忙化。2011年4月から借入金のリスケを断続的に受けながら、社有不動産の売却で債務削減を進めていたが、2014/9期から7期連続の赤字決算に転落する中、原材料費高騰や円安が重なり、先行きの見通しが立たなくなった。
 老舗企業の倒産も増加傾向にあり、自主廃業に踏み切るタイミングもあったが、業績不振が続く中、資産売却、金融機関からのリスケ、コロナ融資等で事業継続してきたものの、抜本的な立て直しには至らず、結果法的手続きでの整理を行わざるを得ない事態となっている。
 繊維業界では小売業を中心に売上が回復傾向にあり、一部ではコロナ禍前の売上水準まで戻す先もあるなど活況振りが窺われる。反面、製造業では原油の高値安定に伴う各種コスト高を受注単価に反映できず、採算が悪化している企業や、中には不採算を回避するため敢えて受注を抑制する動きもあるとされるなど厳しい環境に置かれている。倒産状況をみても、かつての業界トップクラスや一時は好調企業と評価されていた企業の倒産が発生するなど「潮目」が変わりつつある。冬物決済の繁忙期にある繊維業界では、コロナ融資や各種助成金の恩恵を得られなくなった先の倒産が多発する可能性を秘めている。
 業種別では「小売商」「紳士・婦人・子供服・被服製造卸」各8件、「ニット製品・洋品雑貨製造卸」6件、「寝具・インテリア」2件、「その他」1件。
 原因別では、すべて「業績ジリ貧」だった。



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